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01

Title:memento mori
Date:2017
Matelial:銅、銀粉

「Memento Mori(死を忘れるな)」という題名の通り、死を連想させる骨をモチーフにジュエリーを制作。実物の骨と同じサイズで、打ち出し技法を用いて造形したものに銀粉を塗すことで出土したようなリアルな骨の表現を追求した。 彫金を学び始めて最初の自主制作品。幼少期「人体の不思議展」で初めて実物の骨を見たことをきっかけに、骨をモチーフに制作を進めることになった。

​Work Description  作品解説

Title:Bone
Date:2018-2020
Matelial:銅、銀

02

「memento mori」から派生したこのシリーズは全20点の卒業制作ブローチ作品。様々な生物の骨盤をモチーフに制作。生物の中心に位置する骨盤は、上半身を支え下半身のバランスを保ち、加えて新たな生命を宿し支える役割もある必要な部位である。その神聖的な美しさを表現した。 また、化学反応による金属特有の色彩表現の研究も取り入れたかったため、様々な色仕上げを施した。

03

Title:pick out
Date:2019
Matelial:銅、銀、銀粉

宝石の留まったジュエリーをモチーフに、宝石部分を自身にとって価値のある「骨」に置き換え制作した作品。その制作方法が人や動物の骨格全体を打ち出しで制作した後に、部分的に切り抜き石枠にはめる手順を踏んでいるため「(pick out)選び出す」という題名を付けた。銀粉を敷き詰めることで、発掘されて出てきたように表現した。 これまでの大きな作品から変わって小さく繊細な作品を作ることで、打ち出しの技術力向上も兼ねている。

04

Title:Immutable
Date:2020
Matelial:銀、銀粉

「pick out」シリーズで習得した技術を用いて、さらに繊細な造形表現に挑戦した修了作品。「(Immutable)不変」と題したこのシリーズは、複雑な凹凸や複数のパーツが組み合わせられることで生まれる優雅な曲線が特徴の「背骨」をモチーフに制作。その造形美が今日も変わらず身体の中にあり続けていることを表現した作品。

05

Title:Hidden beauty
Date:2021-2022
Matelial:骨(鹿、狸)銀

大学院修了後、限られた環境での作品制作に悩んだ時期に生まれた、素材に本物の骨を用いた作品。あまり大胆な金属加工を行えない環境だったため、まずこれまでモチーフにしてきた骨について学び直すことから始めた。業者から骨付き肉を購入し、肉の除去・脱脂・漂白までの標本制作工程を自身で行い完成した骨をよくよく観察し、その内部にある海綿骨に着目した。塗装や染色といった着色実験を行う過程で生まれた色彩が面白いと感じたため宝石の留まったジュエリーのように表現した。

​Work Description  作品解説

実物の骨を用いた表現には自身の中で限界があると感じ、改めて骨をモチーフに打ち出し技法での作品制作を始めた。これまでの具象的な造形から抜け出し、抽象的に骨を捉えることに挑戦したことで生まれた作品。このシリーズは、全作品に穴が空いているが、これは骨盤に大きく空いている閉鎖孔という部分をモチーフに取り入れている。閉鎖孔は血管や神経の管が通っているわけでもなく、名前の通り筋肉で閉鎖されている空洞で無くても何ら支障のない部位だが、生物の構造システムに取り入れられていることから「(Futility)無駄」と題した。また表面処理では骨の白くしなやかな質感を表現して制作した。

Title:Futility
Date:2021-2023
Matelial:銀、純金

06

07

Title:origin-KOHAKU-
Date:2023
Matelial:銀、タイガーアイ

転勤を機に離れ離れになってしまった、実家で飼っている猫(琥珀)を想って制作した石留めを施したブローチ。人よりも短い命のためまだ逢えるうちに、その姿を作品として形に残しておきたいという思いから出来上がった自身にとってお守りのような作品。

08

Title:origin
Date:2024
Matelial:銀

KOHAKUの制作と同時期に金属工芸を学び直した過程で「魚子打ち」に興味を持ったことがきっかけで生まれた作品。魚子の特徴であるつぶつぶした質感や見た目から、体を織りなす細胞を連想したため、ひたすら粒一つ一つの径を変え打ち込んだ作品。ここから魚子の研究と、これまでの「骨」モチーフから「生物」モチーフへの変化が生じる。

09

Title:origin-cat-
Date:2024
Matelial:銀、水性アクリル塗料

KOHAKUとoriginの制作過程から、魚子打ちの地としてではなく図としての表現を試みた作品。打ち出しで作成した原型からゴム型を取り、WAXで量産、鋳造を行い様々な柄を施した猫を制作した。

​Work Description  作品解説

Title:origin-bear-
Date:2024
Matelial:銀、水性アクリル塗料

10

origin-cat-からの派生で、最近になっていたるところでニュースになっているアーバンベアの問題に着目し、熊をモチーフにした作品。自身の北海道に住んでいた経験からアイヌ文化に興味があり、アイヌでは熊以外の動植物との共存と環境や命に対する感謝の気持ちを重んじる文化を持っていたことを思い出し、アイヌの象徴である柄を魚子打ちを用いてクマの胴体に施した作品。

Nagisa Yamada

山田 凪紗

​Biography

1996 神奈川県横浜市出身

2021 神戸芸術工科大学大学院芸術工学研究科総合アート&デザイン専攻 修士課程修了

2023-  現在秋田公立美術大学美術学部美術学科ものづくりデザイン専攻助手

2023 『Marvelous Jewelry Exhibition IX』(ギャラリーおかりや)

     『New 纏う装飾』(atelier & gallery creava , 石川)

     『金 - オーロ遊び展』( アートスペース泉 , 福島 )

2024 『KANKAN KIRAKIRA DOKIDOKI』(The Design Museum at Pinakothek ,Munich)

    第 33 回公募 2024 日本ジュエリー展 一般部門入選

     『CONTEMPORARY ART JEWELRY』(ギャラリー杜間道 , 宮城)

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